WATERS ROOM

1973／8ミリ／17分　道立近代美術館に８７年収蔵

当時住んでいた小さなアパートの台所からの樹々の揺れを撮った作品。何度かテストフィルムを撮り、台風の日に撮影したものを使用。モノクロでカメラを自動露出にすることによって、揺れる樹々の間から太陽の光がさすと画面が暗くなり、また樹々が太陽を隠すと画面が明るくなり手前の水道管の蛇口が見えるようになる。18コマで撮影したものを映写機のスローモーション上映（一秒間4コマぐらいの速度）で映すようにしたものだが、当然上映時に微妙に速度は変わった。それらの効果を考えての撮影・上映だが、結果的に樹々の揺れがまるで宇宙のように見えたり、何かの模様に見えたりなど、見る人によっていろんな見方をしてもらえるのが良かった。これ以降、窓、水、水道管、蛇口などに関心を持つようになった。